ロボット・エンボディドAI

ロボットに、その場で考える力を

VXI-IR5 はロボットのために設計したオンデバイス大規模モデル・コプロセッサです。既存のロボットコントローラと協調して動作し、限られた電力と放熱の範囲で、ローカルな言語理解、視覚セマンティクス、タスク判断を加えます。モデルの取り込みから実機への搭載まで、開発元のエンジニアが伴走します。

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ロボットは急速に生産現場へ広がっています

  • 60 万台以上 2025 年の世界の産業用ロボット新規設置台数(前年比 11% 増)
  • 35.4 万台 2025 年の中国の新規設置台数(世界の 59%)
  • 80.6 万台 IFR による 2029 年の世界年間設置台数の予測

出典:国際ロボット連盟(IFR)「World Robotics 2026」プレスリリース(2026 年 9 月 24 日)。 IFR の原文を見る

ロボットに必要なのは大きな演算性能ではなく、機体に収まる知能です

大規模モデルをロボットに載せるとき、本当の制約はピーク性能ではなく機体の条件にあります。

  • 電力と放熱の余裕が小さい

    バッテリー駆動時間、筐体の放熱、ファンの騒音が、機体に載せられる演算量を決めます。ピークより効率が重要です。

  • リアルタイム性はクラウドを待てない

    クラウドとの往復遅延や不安定な通信は、移動・回避・対話のリズムに直接影響します。重要な判断はローカルで行うべきです。

  • 現場のデータは現場に

    工場の映像や倉庫のレイアウト、顧客の現場情報は、構外に出せないことがよくあります。ローカル推論はデータ管理をシンプルにします。

コントローラはそのまま。考えるコプロセッサを加える

VXI-IR5 はコプロセッサとして既存の構成に加わります。モーション制御と安全はコントローラが担い、大規模モデルの推論は VXI が担います。

既存のロボットコントローラ

  • モーション制御とリアルタイム処理
  • 機能安全と異常処理
  • センサー接続と既存ソフトウェア

VXI-IR5 コプロセッサ

  • 言語理解と対話
  • 視覚セマンティクスとシーン理解
  • タスク計画と判断支援

両者はホストインターフェースを通じて推論結果をやり取りするため、既存の制御経路と安全設計は変わりません。

具体的なインターフェース、OS、統合方法は、評価段階でお客様のコントローラに合わせて確認します。

ロボットを止めているのは、演算ではなくデータ転送であることが多い

大規模モデルはトークンを 1 つ生成するたびに大量の重みを読み出します。重みが外部メモリにあると、転送速度が上限になります。

15 億パラメータを 4 ビット量子化したモデルの場合、重みは約 0.75 GB です。トークンごとに外部メモリから重みを一度すべて読み出すと、25.6 GB/s の帯域では理論上限は毎秒約 34 トークンで、ほかのオーバーヘッドはまだ含まれていません。

VXI は SRAM メモリ内演算により、頻繁にアクセスするデータを演算ユニットの近くに置き、トークンあたりの外部転送を減らします。効率はデータ経路の設計から生まれ、最先端プロセスに依存しません。

メモリ演算アーキテクチャを見る

まず注力する 4 つのロボット分野

いずれも導入需要が明確で、限られた電力の中でローカルに判断する必要性が高い分野です。

AMR・倉庫物流

現場のニーズ:変化する環境で荷物・人・障害物を認識し、配車指示を理解する。

VXI が加える能力:ローカルな視覚セマンティクスと自然言語指示の理解で、クラウドへの依存を減らします。

点検ロボット

現場のニーズ:変電所や共同溝、工場で長時間巡回し、通信が不安定なことも多い。

VXI が加える能力:オフラインで異常を認識し点検サマリーを作成。大量の生映像ではなく結果を送ります。

産業用移動プラットフォーム・協働アーム

現場のニーズ:工程間を移動してピック&プレースを行い、ワーク・工程・作業指示を理解する。

VXI が加える能力:視覚セマンティクスとタスク計画で判断を支援。制御と安全はコントローラが担います。

業務用サービスロボット

現場のニーズ:受付・案内・配送で人と自然に対話し、現場のプライバシーを守る。

VXI が加える能力:ローカルな音声・言語対話。会話と映像のデータは機器内に留められます。

モデルからロボットへ:導入の流れ

現在は FPGA エンジニアリング評価プラットフォームで早期導入を受け付けており、量産仕様は早期パートナーと共同で定義します。

  1. 要件ヒアリング

    機種、コントローラ、対象モデル、電力・遅延・コストの優先順位を整理します。

  2. モデル取り込み

    PyTorch/ONNX などのオープン形式から取り込み、量子化とオフラインコンパイルを行います。

  3. 統合検証

    評価プラットフォーム上でコントローラと協調させ、データフローとインターフェースを検証します。

  4. 評価レポート

    お客様のモデルの精度・遅延・消費電力の実測手順と結果を、再現可能な形でお渡しします。

  5. 量産計画

    評価結果をもとに、量産仕様・供給・導入スケジュールを共同で定義します。

私たちが約束する協業のかたち

  • 開発元エンジニアとの共同開発

    チップとツールチェーンを開発したエンジニアが直接統合に参加します。

  • 再現可能な評価結果

    評価レポートには試験条件と手順を記載し、お客様のチームで再測定できます。

  • 長期供給とバージョン互換

    長期供給とバージョン互換の計画をご用意し、詳細は協業契約で定めます。

評価範囲、成果物、商務条件は、案件ごとに協業契約で確認します。

よくある質問

既存のロボットコントローラを置き換える必要はありますか?
ありません。VXI-IR5 はコプロセッサとしてコントローラと協調します。モーション制御と安全はコントローラが担い、大規模モデルの推論は VXI が担います。
どのモデル形式に対応していますか?
PyTorch/ONNX などのオープン形式から取り込み、量子化とオフラインコンパイルを経て展開します。実際の対応範囲は評価段階でお客様のモデルに合わせて確認します。
今から評価を始められますか?
はい。FPGA エンジニアリング評価プラットフォームで早期導入を受け付けており、早期パートナーは量産仕様の定義に参加できます。
現場のデータは機器の外に出ますか?
推論はローカルで実行されるため、映像や現場データを機器と構内に留められます。データ管理の方法はお客様のシステム設計に合わせて確認します。

次のロボットに、その場で考える力を

機種、コントローラ、対象モデルをお知らせください。開発元のエンジニアが評価の進め方をご提案します。

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